「最先端の現場」で得られる至高の体験

「最先端の現場」で得られる至高の体験

2016年9月2日
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提供:Impact HUB Tokyo

今年も日本から、社会的インパクト投資の最先端へ

2012年から始まり、今年の9月で5回目となるSOCAP。SOCAP=Social Capital Marketsとは、「社会にインパクトを生む起業と投資を実践するリーダー達の為の参加型カンファレンス」である。 Impact HUBのネットワークが実施し、世界中から3,000人を超える起業家、投資家、財団、企業 家、政府関係者がサンフランシスコに集結。起業と投資の実践から得た学びを共有する「場」で、セッション数、国籍、日数ともに本分野・最大規模の国際会議だ。

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出典元:株式会社Hub Tokyo

これにひもづく話で、過去にSOCAPへ参加した日本人たちが、その経験をこれからSOCAPへ参加したいと考えている人たちへ共有するというキックオフイベントをImpact HUB Tokyo(運営団体: 株式会社Hub Tokyo)が開催しており、弊誌でも以前こちらの記事で詳しく取り上げているので是非参照して頂きたい。

はじめは5〜600人程の規模だったものが、昨年は2,800人の参加者が一堂に集い、今年もさらにまた増える見込みが立っており、3,000人以上は来場する予定だという。Impact HUB Tokyoとしては、昨年度は16人、今までで通算5〜60人程の日本人をSOCAPへ送り出している。毎年現地のガイドの様な形で色々な場所を案内したりファシリテーションを行う形を取っていたが、今年からは「自分が参加者の一人として、セッションのオーガナイザーとして関わりたい」と考える人が増えてきているという側面もあり、前回までの参加者も同行するので以前からのナレッジ提供などのフォローアップをする仕様になっているそうだ。

しかし、なぜ今年からImpact HUB Tokyoは参加者への関わり方を変え、自主性を前面に出すスタイルを選択したのだろうか。今、世界中で語られている「社会的インパクト投資」は、どの様に姿を変えてきているのだろうか。今回は、日本国内で最先端をひた走っているImpact HUB Tokyoの中でも、2013年にはImpact HUB Tokyo主催のSOCAP参加プログラムへの参加、2015年は自身がImpact HUB Tokyo側の引率者として参加したImpact HUB Tokyo元スタッフの山口氏へこの疑問を弊誌からぶつけてみた。

日本へ”持ち帰る”のではなく、日本から”持ち込む”

➖ 今回は参加者の主体性を前面に出すスタイルで、Impact HUB Tokyoの関わり方も過去とは違う内容になっていますが、この理由は何でしょうか。

山口氏(以下、敬称略): まず、根本的なところとしては「社会的インパクト投資」というもの自体がメインストリームになってきたことで今までトピックとして持っていた新鮮さが薄れ、当たり前のものになったという事実があります。つまり、トレンドが変わってきているということです。そういった目に見える変化を目の当たりにしている僕たちの行動や関わり方が変わるということはとても自然なことだと思っています。

➖ その「変化」によって、最も影響を受け変わった部分は何でしょうか。

山口氏: SOCAPに参加する上での、日本チームが持つ目的が変わりました。今まではSOCAPに参加することでその場から得た知識や、新しく生まれたテーマを日本へ持ち帰ることが目的でしたが、今では「日本での動きをSOCAPへ持ち込む」ことが目的となっています。この変化のキッカケとなった理由は先程述べたことも含まれますが、

  1. SOCAPと世の中のトレンドが変わってきた
  2. 日本からSOCAPに参加したいと思っている人たちの事業フェーズが変わってきている
  3. Impact HUB Tokyoの行っているプロジェクトの目的が変化してきている

まとめるとこの3つが挙げられます。

➖ 今までとはSOCAPへの向き合い方がガラッと変わる中で、参加者の自主性はとても大切なポイントですね。

山口: “何故、SOCAPに参加するのか?”、”関心トピックは何なのか?”は明確にある方たちがチームのメンバーになることで、”何を”日本から持ち込むのかについても精度が上がると考えています。今年のSOCAPは、去年のものに加えて見所が増えていますが、そのトピック一つ一つに対してしっかりと日本から発信できるものを用意していくことが必要です。

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出典元:株式会社Hub Tokyo

また、今回の見どころのひとつが、本カンファレンスにおいて日本チームが主催となり開催する2つのセッションだ。

一つ目は、「地方経済戦略の共同開発:日本の地方からみる実態」というセッション。内容としては、日本の地方で、ローカル経済を立ち上げる事業、活動に携わっている実践者たちが集まり、長野県の上田、福島県郡山市、長野県長野市、岐阜県郡上市における、起業家、中小企業、研究者など、それぞれの立場からの学びを共有しながら、進展や難しさなどを議論していくというもの。当日のセッションでは、資金調達、国・自治体規模での政府の方針、起業家のカルチャー、土地によって異なる事情や、大企業との関係性などにも触れていくそうだ。( 詳しくはこちらから

二つ目は、「強力な社会的インパクトシステムとは何か?」。こちらの内容は、”社会的インパクトが創られる時、一体誰がそれによって影響を受けるのか?”、“社会的インパクトが創り出されるために、誰、または何に依存しているのか?”、”多様な行動動機が渦巻く社会システムの中において、どのようにしたら持続可能な社会的インパクトを創りだせるのか?”、といった質問に答えていくことは、大きな、そして持続可能な社会的変化を生み出すことへの手がかりとなるかもしれないという発想から、社会の中の相互依存性へのより現実的な理解をしていくことによる、複雑な社会問題を解決する可能性を紐解くことが目的のセッションである。( 詳しくはこちらから

日本からの参加者の背中を押したい

Impact HUB Tokyoは、日本で様々な動きをしている活動家の生の声を世界各国の活動内容が発表される「最大の”現場”であるSOCAPで発信する」というチャンスをより多くの活動家へ届けたいという意思がある。その表れとして、Impact HUB Tokyoは直接交渉の末、グループでの格安チケットを獲得し、分配している。

また、現在キャンペーンはもう締め切ってはいるが、毎年、日本割チケットがあり、米国の本部サイトの早割チケットよりも安く購入できる。金銭的にも参加のハードルを低くし、より活動家がフットワーク軽く”最先端”に触れられる様、そしてその場で自らが発信できる様に、参加者一人一人のフォローアップだけでなく、その背中押しの内容は幅広い。

新たなムーブメントを創出するための”血と汗と涙”を知ること

SOCAPのカンファレンスで得られるものの一つが、「最先端で悩みながらインパクト投資分野の新たなムーブメントを創出する人たちの、現場での本音が聞けること」だ。Impact HUB Tokyoが注目している新たなムーブメントの一つに、「インクルーシブ・アントレプレナーシップ」というものがある。「インクルーシブ・アントレプレナーシップ」とは、直訳すると「包摂的起業家精神」と呼ばれ、今までスタートアップや起業家などの文脈だけで議論されがちだった「起業家精神」を国籍、人種、セクターを超えてより多様な分野において広げ育てていく、という動きのことを言う。よりこの点についてImpact HUB Tokyoのコミュニティ・アントレプレナーシッププログラムマネージャー、岩井氏に聞いてみた。

➖ 新たなムーブメントの中で「インクルーシブ・アントレプレナーシップ」に今注目されているということですが、これは具体的なところでいうと、どの様なことが展開されているのでしょうか。

岩井氏(以下、敬称略): アントレプレナーシップという言葉は、もはやスタートアップや起業家にとどまらず、いろいろな垣根を越え派生していくべきものになってきている気がしています。今私が注目しているのは、アメリカの刑務所においてアクセラレータプログラムを展開するDefy Venturesです。プログラムを通して集まってきた受刑者たちがコミュニティを形成し、横方向だけでなく卒業生も含めて縦方向にも広がっていく、というこういった試みが、今まで投資を行ったことのない団体さえも投資団体とし、巻き込みながら広がってきているということにとても興味が湧きますね。

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出典元:SOCAP16 Blog

➖ 刑務所でアクセラレータプログラムを展開するという発想がすごいですね。

岩井: 刑務所に収容されている人々の多くは、彼らの間違ったロールモデルの存在、恵まれない生活環境によって、違法なビジネスを運営していることによって、逮捕されていることが多いという傾向があります。Defy Venturesには「この状況をポジティブに転換させるプログラムを提供したい」、という意思があります。プログラムでは、受刑者たちの可能性や、正当なアントレプレナーシップを引き出し、ビジネス教育や、生きるためのスキルトレーニングを、収容中に提供しています。釈放されるころには、今度は雇用プログラムに参加し、メンタリングを受け、投資・スタートアップ向けサービスを受けられるアクセラレータプログラムに参加することができるというものです。そして、プログラムに入ると彼らはトレーニング中アントレプレナー(以下EIT)と呼ばれます。詳しくは、こちらの記事で特集していますので、是非見て頂きたいです。

最先端の現場で味わう至高の体験

以前弊誌でSOCAPキックオフイベントの取材を行った際、SOCAPという最先端の現場での「新たな仲間との出会い」「新たなアイディアの共有」を通して得た体験の質はとても高かった、という過去の参加者からのフィードバックが印象的だったが、年々その参加者の規模や扱うトピックの量、深さ、広さも右肩上がりになっている今だからこそ、その「体験」に対する期待値も比例して上がっている。Impact HUB Tokyoは「源泉」の集う場であるが、SOCAPは発想の源泉が集う場であると言えるだろう。

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出典元:株式会社Hub Tokyo

参加者各々、考えることも、対象としているトピックも違うが、それぞれが発想したことを最先端の現場でフルスイングできるという機会はとても貴重ではないだろうか。あなたが全力で投げた球をそれこそフルスイングで打ち返してきたり、分厚いミットでしっかりと受け止めてくれたりと、良い意味でのシナジー体験がそこで待っているはずだ。

もしあなたが、今自分が発想していることに対して「最先端の現場」でリアルなフィードバックをもらいたいと考えているのであれば、SOCAPは絶好の場となるだろう。その一歩をこのタイミングで踏み出してみてはいかがだろうか。

Impact HUB Tokyoは、あなたの背中を押す準備ができている。

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