働く事の源泉を生む、人と場の化学反応

働く事の源泉を生む、人と場の化学反応

2016年8月2日
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提供:Impact HUB Tokyo

あの場所で働いている人たちは、一体どんな人たちなんだろう

人が働く上で、働く「場」に求めることは何だろうか。一体、あの「場」ではどんな「人」が働いているのだろう。そして、その人はどんなところに共感して所属することを望んだのだろう。疑問は尽きず、果てがない。

「あの会社は良いよね。」と噂される会社は沢山あるが、良い噂が流れているからといって自分に適した「場」であるかどうかは実際に所属してみないことにはわからないし、理想的な場に出会うためにはとても時間がかかる。しかし、ヒントがひとつもないわけではない。人は何かしらのきっかけや理由があってその「場」に属しているとすれば、一体それは何だったのかを知ること、つまり、所属の欲求が生まれた源泉を探り、それを知ることは自分にとって理想的な場を探すヒントに結びつく可能性がある。それは非常に興味深いことではないだろうか。

今回インタビューした2人の人物が所属するImpact HUB Tokyoという場は、自らを「達成のためのベースキャンプ」と定義し、難しいゴールに日々挑戦する起業家と“一緒に”世界を変えようとしている。起業家が目指す難関の中腹にある「ベースキャンプ」ではどんな人がどんな思いで働いているのか、その「所属の源泉」に迫った。

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Impact HUB Tokyoで働く人:岩井美咲氏(Community and Entrepreneurship Program Manager)

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Photo by Impact HUB Tokyo

簡単ではないことを、苦悩し達成することを楽しみたい

Impact HUB Tokyoの中にいる人たちを横つなぎする上でまさに重要な「HUB」となる存在であり、Jeju Forum 2016での登壇も経験し次なるステップへと進もうとしている岩井氏にお話を伺った。

➖ Impact HUB Tokyoに出会った時のことを聞かせてください。

岩井氏(以下、敬称略): 私の中で人生におけるキャリアパス的なものはすごく些細なところから入っていくことが多いのですが、Impact HUB Tokyoを見つけたのも2013年の3月末くらいで、私はその当時大学4年生でした。半年の留学を経て、就活が終わり内定をもらいつつ並走でバイトもしていましたが、色々と事情があってそのバイト先をクビになったんですね(笑)。それをキッカケに、これからは自分の好きなことをやりたいなと思い、「コワーキングスペース 東京」などでGoogle検索をしていたところ、2ページ目くらいにImpact Hub TokyoのWebが出てきました。まさに、「今からスタートします」みたいな雰囲気が漂っていたんですよね。「スタッフ募集しています」ということも書いてあったので、あまり深く考えずにそのまま応募の連絡をしました。それから3ヶ月間ほどインターンとして働いていましたが、結果的には頂いていた内定を蹴ることになり、同年の9月から社員として働くことになりました。

➖ 今でこそコワーキングスペースを使う人たちが増えていますが、いわゆる学生さんたちが「コワーキング」というワードに出会うことってあるのでしょうか。

岩井: あまりないと思いますね。ドロップインで作業するための場を探して学生さんがコワーキングというワードに出会うことは以前と比べれば増えたのかもしれませんが、当時はコワーキングも大きなところが数えるほどしかなかったですし、位置づけも確立されていなかった時代でしたので。ただ、私の中では「どこかの場所で誰かと誰かかが出会い、そこから何かを生み出す」ということ自体に興味があったので、自然とそういうワードやそういう場を探していたのだと思います。

➖ 岩井さんの学生時代に、何かそう思わせる体験があったのでしょうか。

岩井: そうですね、「学生オンリーでカフェを経営する」ということをやっていたことがそう思わせるキッカケの一つになっていると思います。02カフェという今でも残っているカフェで、代々学生が引き継ぎながら経営をしている場所なのですが、2010年度の経営陣という形でフード代表でメニュー考えたりカナダ大使館とのコラボ企画をやったりしていました。

➖ 「経営」というとかなり責任の度合いであったりハードルを感じそうなイメージもありますが・・・。

岩井: あまりプレッシャーは感じてませんでしたね(笑)。簡単なことを簡単にやるよりも、簡単ではないことをヒィヒィ言いながらやるのが好きというところがあって。つまりは達成感を味わいたいからというのが大前提にあるスタンスだと思います。今Impact HUB Tokyoでもその時と変わらないスタンスで働き続けています。

➖ 当時からずっと変わらない部分があるのですね。逆に、岩井さんがImpact HUB Tokyoという場で働いている中で、「ここが変わった」と感じる点はありますか。

岩井: 年々自分の視点が変わっていく意識はすごくあります。最初に学生時代にインターンで入った時は、起業されている方達がすごく高い手の届かない存在の様に映っていたので、自分がこの人たちのためにできることって本当にあるのかなと不安になることもありました。必死にコミュニティを作らないといけない、だとか、カルチャーを作って・・・など、すごく自分よがりなマインドセットや仕事の仕方だったので。

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Photo by Impact HUB Tokyo

➖ ご自身がこの場でアウトプットしている内容は、以前に比べてかなり変化していると感じますか。

岩井: そうですね。今ではメンバーの壁打ち役になったり、インターフェースになって人と人とをつなげるということをメインにしています。「今この場にいる人たちにとって必要なものは一体何だろう?」というところをコミュニケーションから吸い上げようとしたり、自分がいなくても「自然とコミュニティが動く仕組みはどうやって作ればいいのか?」など、考える内容にも変化がありましたね。

➖ 今、岩井さんの所属の源泉となっているのは何ですか。

岩井: 基本、ここに集まってくる人たちの「やりたいと思っていること」すべてに対して、「運営(自分)もコミュニティの一員なんだ」という当事者意識を持って関われることが難しくも一番楽しいところであり、源泉です。私自身はImpactHubTokyoというチームの一員ではあるのですが、ある種チームの枠を超えて、この場に集まってくるチームやコミュニティと普段から深くコミュニケーションをとり、「一緒に」進めていくことが充実感につながっているところでもあります。何かを生み出したい、という強い気持ちを常に感じられる貴重な場所ですね。

Impact HUB Tokyoで働く人:横山哲也氏(Operations Manager)

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Photo by Impact HUB Tokyo

大きな可能性を身近に感じられる場所で働きたい

Impact HUB Tokyoに入ると、まず出迎えてくれるのがこの横山氏だ。外に営業に行ったり、買い物をして戻ってくると「お帰りなさい」と言ってくれる。その一言がとても暖かい。建物に入ると、目の前には広いラウンジが広がっているが、そこにはImpact HUB Tokyoに所属しているメンバーと議論を交わしているホストをよく見かける。このラウンジを中心としたコミュニケーション生成や環境の管理が彼の担う領域だ。

➖ Impact HUB Tokyoに所属する以前のお話を聞かせてください。

横山氏(以下、敬称略): 僕は昔アメリカに留学していた時期があったのですが、その目的は「環境学」を学びたいということでした。アメリカは日本に比べてソーシャルの意識が高いと感じていて、感覚的にはそういうところに当時影響を受けていたので、実際にそこで生活するにつれて、内向的な性格が環境によって変わっていきました。大学院まで行こうと思っていたのですが、プラクティカルトレーニングという制度(在学中、または、卒業後に一年程働くことができる制度のこと)を利用して、働いてみることにしました。この制度はアメリカの学校で学んだことをアメリカ社会で実践するために、VISAを持っている学生に一時的に働く許可を与えるためのものです。

➖ 「環境」によって行動の内容に変化があったのですね。その後、どの様なアウトプットにつなげたのですか。

横山: 輸出会社を起業しました。アメリカには日本で売られていない環境やエシカルな点でコンシャスなグッツなどが沢山あったので、これを商材にしたいと考えました。ただ、時期がとても悪く・・・というのも、会社の口座を作りに行った日が9.11のテロがあった直後ということもあり、様々なものに規制がかかっていく時期だったのです。4,5年なんとかやりくりしましたが、帰国することにしました。事業をやる厳しさを思い知らされましたね。

➖ リスクを背負ってチャレンジしたことで、経験として得るものも大きかったと思いますが、反面精神的にも大きなダメージだったと・・・、帰国後はどうされたのですか。

横山: 「これからどうするか?」という問いは自分からも回りからもあり、プレッシャーはありました。それに加えて、日本に戻ってきた時には既に30歳を超えていたので、日本では就職すること自体が厳しかったですし精神的には良くない状況の時期もあったと思います。

➖ それは辛かったですね・・・チャレンジして失敗した時のフォローアップ体制については国内でも未だに課題があるところですし、当時だとなおのこと厳しかったでしょうね。就職はせず、その後も企業への所属はせずにいたのでしょうか。

横山: 雇用されていた時期もありましたが、単発で仕事を請け負ったり、受託である程度の期間働くというスタイルも多かったですね。国立天文台と三鷹市が連携して科学プロデューサーを育成するというプログラムや、様々な市民活動への参加をしていた時もあります。その時期を経て、2010年から2年間、内閣府が社会的企業を担う人材を育成する目的の起業家支援のプログラムが三鷹で始まりこの事業のスタッフとしてお誘いを受け、起業家の方のサポートする立場のキャリアが始まりました。そしてそれから2年が経ち、参加していたプロジェクトが終わりフリーになりました。その頃、武蔵野市で税理士さんがインキュベーションオフィスをはじめるので手伝って欲しいというお話を頂き、起業家支援の仕事を続けることになり、3年半ほど経験させていただきました。

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Photo by Impact HUB Tokyo

➖ ImpactHubTokyoと出会ったのはその後のお話しですか。

横山: そうですね。Impact HUBのことは元から知っていたのですが、それが東京にできるらしいよ、という話を当時聞いた時から、「一体誰がやるんだろう?」と思い興味を持っていました。Impact HUB Tokyoがどう運営してるのか関心がありながらも、ずっと遠くから見ている感覚でしたが、ニュースを購読するようになり、人材募集集要項が掲載されていた記事を見たときに、「これは・・・!」となりました。募集内容と自分のスキルはマッチしていたとは思えなかったけれど、ここで働くということに楽しいイメージしかなかったので、とにかく応募してみることにしたのです。

➖ Impact HUB Tokyoにjoinする前は、単発の仕事や、雇用ではなく受託で仕事をすることも多かったということですが、特別な理由があってその様な働き方をされていたのですか。

横山: 雇用で働くとなるとまず行動が制限されてしまうことが多いので、不自由を感じることがありましたが、基本的には仕事がしやすいスタイルをその都度とっただけで、こだわりがあるわけではないです。受託であればある意味、事業内外で関わっている人たちと遠慮なく言い合えるし、ある程度自由に動けることも多いという利点も自分にとっては重要なケースもありました。

➖ Impact HUB Tokyoでは社員として働かれていますが、何故今は雇用というスタイルを選んだのでしょうか。

横山: シンプルに、今Impact HUB Tokyoの仕事にかかりっきりになっていることがとても楽しいからですね。以前は複数の仕事をやりながらインプットの量を増やしたりしていましたが、ここには様々な人たちが毎日の様に出入りしますから、自分にとってインプットの宝庫の様な場所です。つまり、以前の様なスタイルを取る必要がなくなったということです。

➖ 今、横山さんの所属の源泉となっているのは何ですか。

横山: 前述したことも含まれますが、想像以上にスケールの大きい実験的なことをやっているこの事業やコミュニティーの持っている大きな可能性を強く感じていて、この動きの先にどんな未来が待っているのかを一緒に関わって見て行けること。これが源泉になっています。

どんなことであれここで仕事ができるなら絶対に楽しいと思った

「ここで毎日起こっている化学反応は”どんなことであれここで仕事ができるなら絶対に楽しい”と思わせる力がある」、とホストの岩井氏と横山氏は口を揃えて言った。

「所属の源泉」は人それぞれに存在している。理想的な「所属の欲求」を満たす場に出会うためにはとても時間がかかるし、それが必ずいつか見つかるという確証はない。しかし、冒頭にも述べた様に、ひとつもヒントがないわけではない。

Impact HUB Tokyoは所属の源泉だけではなく、様々な種類の「源泉」を持つ人たち、そしてそれを探している人たちの集う場だ。そして、あなたの意志に呼応し、共鳴し、そして疑問に対して一緒に悩んでくれる仲間がこのホストたちなのだ。いつでもこの場の扉は開いて、あなたのことを待っている。あなたがもし、「自分だけの源泉」を得るためのヒントに出会いたいと願っているのならば、きっとこの「理解者たち」はその期待に応えてくれるだろう。


現在Impact HUB Tokyoでは、一緒に働く仲間を探しています

下記、概要となりますが、ご興味のある方はこちらから詳細をご覧頂けます

  1. オープニング・クロージングスタッフ(平日朝・夜&土日祝日朝・夜): 運営補佐(総合業務)、施設管理・営業・接客・カスタマーサポート業務。
  2. 問い合わせ・イベント予約対応: 顧客サポート業務。在宅・リモートワークでのメールのやりとりの対応とイベント開催時(平日夕方メイン)のImpact HUB Tokyoでの勤務という組み合わせ。
  3. 飲食系起業を考え中の方: 協業パートナー募集。カフェやバー、レストランなどの飲食店や飲食サービスをこれから開業・または既に開業されていてさらに展開していこう、と考えていらっしゃる方々の募集。現在、Impact HUB Tokyoではキッチン&ラウンジ部分において限定的な飲食店舗展開の可能性を検討しています。
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