このチョコレートの味を彼らは知らない

このチョコレートの味を彼らは知らない

2016年5月24日
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あなたは「児童労働」の実態を知っているだろうか

一日中カカオ農園で働く彼らの日給はたった75円。さらに、板チョコ1枚につきガーナのカカオ農家が得られる収入は2.8円。地元市場で売られているガーナ製の一口大のチョコは30円ほど。(引用:朝日新聞080724 世界の街から)ガーナに住む子供たちはチョコレートの原料であるカカオ農家で働くが、チョコレートを口にしたことのある子供はほんのわずかである。長時間働かされる子供たちは呼吸器疾患や背骨の病気、視力の低下などの身体機能の低下に加え、生きる希望も奪われる。

日本の7、8歳の子供に夢は何?と聞いたらどんな答えが返ってくるだろうか。キラキラした目で大きな夢を語る子供の姿を期待したいが、ガーナに住む彼らに夢は?と尋ねると「なるものになるよ、くるものを受け入れるよ」と答える子もいるそうだ。朝起きたら農園に向かい、本や絵本を持つ手には道具が握らされ、朝から晩まで大人の奴隷のように働く。こうした教育、自由、権利を奪われた子供たちを救うため1人の男性が立ち上がった。

カイラシュ・サティヤルティ氏と4つのC

1981年、当時児童労働問題に対し知っている人は誰もいなかったことから、カイラシュ氏は児童問題にレッドカードを示し続けた。過重労働に苦しむ人を助けることは容易ではなく、殴られ、捕まり、牢獄で過ごしたこともあるという。彼はどのようにしてこのような脅威を機会に変えたのか?

カイラシュ氏1

photos by HEAPS / Shiro Miyake

  1. Courage(勇気)
  2. Clear(明確な)
  3. Create(創造する)
  4. Continue(継続)

この4つのCをいつも繰り返し、過酷な労働から84,000 人もの子供たちを解放し、2014 年ノーベル平和賞を受賞した。

日本につながるマーチ

カイラシュ氏は「児童労働に反対するグローバルマーチ」を提案し、5大陸で市民を巻き込みマーチを行っていた。これを知ったある日本の大学院に通う女子学生(岩附 由香氏)は自分も児童労働に対し何か手助けがしたい!と想い、NGO法人のACEを学生5人で立ち上げた。ACE は「遊ぶ、学ぶ、笑う。そんなあたりまえを世界の子どもたちに。」というメッセージを掲げ、児童労働に対し様々な活動を行っている。

カイラシュ氏と岩附氏

photos by HEAPS / Shiro Miyake

HEAPS.主催「値段のないレストラン」

「児童労働の現状をもっと多くの人に知ってほしい」ACE代表の岩附氏の強い思いと、デジタルマガジン制作会社HEAPS.の協力の下カイラシュ氏の来日に合わせ5月18日表参道バンブーで一夜限りの値段のないレストランが開催された。普段私たちが払っている金額、それは本当に正しいものなのか?一夜限りのレストランはどのくらいの“価値”があり、いくら払うか決めることができる。主催にあたり、クラウドファンディングを通じて集まった金額は1,602,301円。当日集まった来場者数は107名、支払われた金額は2,819,888円。児童労働について知ってもらうだけではなく、価値があると払われた金額は働く子供たちの支援金として寄付された。

値段のないレストラン

photos by HEAPS / Shiro Miyake

児童労働にレッドカードを

カイラシュ氏の問題意識が多くの子供たちを救っている。世の中の出来事に疑問を持たず、当たり前になってしまえば苦しむ人々は救われないだろう。レストランが一夜限りのイベントにならず、カイラシュ氏を筆頭に、レッドカードを示すさらに巨大なビッグマーチになればいい。次回のレストランの参加者はあなたかもしれない。

レッドカード

photos by HEAPS / Shiro Miyake

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